はいみどりの世界

すてきな記憶を忘れないために

映画「君の名は。」舞台探訪(聖地巡礼)(2)JR四ッ谷駅前、六本木ヒルズ、国立新美術館

 

f:id:haimidori:20200512011841j:plain今回は、四ッ谷駅前(赤坂口)からです。(*1)

(以下、ネタバレ要素をなるべく少なめにするために、現時点(公開後2週間~1ヶ月)では場所などの説明に留め、ストーリーがわかるような登場シーンとしての説明はしません。まだ未観賞の方で気になる方は、ご観賞の後、以下をご覧頂ければと幸いです。)

 

f:id:haimidori:20200512011903j:plain迎賓館前の通りから四ッ谷駅(赤坂口)へ向かう入口辺りから

 

f:id:haimidori:20200512011927j:plain赤坂口の正面に向かって、左側の上智大学方向を望む

 

f:id:haimidori:20200512011957j:plain赤坂口を出て右側の通路の途中から四谷見附交差点方向を見る

次は六本木ヒルズ周辺です。

 

f:id:haimidori:20200512012024j:plain六本木ヒルズの建物を望む

 

f:id:haimidori:20200512012047j:plain別のアングルから近隣の建物を望む

 

f:id:haimidori:20200512012120j:plain

六本木ヒルズ森タワー(右下の部分が展望台へのエントランス)

作中では、六本木ヒルズの建物がいろんなシーンのバックに出て来ます。
必ずしも、すべての場所でそれが実際に見えるわけではないのですが、特徴的な形のビルであり、筆者もお気に入りのビルです。ちなみに、六本木ヒルズは、その地域の通称であり、この地域のメインの建物は正式には六本木ヒルズ森タワーといいます。

 

f:id:haimidori:20200512012201j:plain展望台内(52階)(このエリアは撮影可でした)

展望台(屋内)のシーンと同様の画像は撮影できませんでした。
筆者が訪れたときは、ジブリの展示会(ジブリの大博覧会:2016/7/7~9/11)が行われており、ジブリのオブジェ、展示物がありました。(過去の作品のポスターなど多くの展示物がありましたが、撮影不可でした)

 

f:id:haimidori:20200512012226j:plain展望台へ向かうエレベーター内

展望台へ向かうエレベーター内の画像が、作中のシーンと似ていました。
(案内パンフレットにも作中と同様の写真があります)

エレベーター内からは、外の景色は全く見ることができませんでした。
係りの方に訊いてみたのですが、この建物内には、ビル外が見える位置のエレベーターはないそうです。
以下の2枚の写真で作中の雰囲気だけでも

 

f:id:haimidori:20200512012251j:plain作中の雰囲気で(その1)

 

f:id:haimidori:20200512012316j:plain

作中の雰囲気で(その2)


折角なので、この展望台のフロア(52階)からの眺めの画像です。

 

f:id:haimidori:20200512012345j:plain新宿方向

 

f:id:haimidori:20200512012407j:plain信濃町方向

そして、さらに500円の追加料金を払って、屋上展望台(スカイデッキ)へ行きました。
手荷物を予めこの入口にある専用のロッカーに預け、スマホやカメラのみを持っていくことができます。
(三脚の持ち込みは禁止です:詳しくは施設にお問い合わせください。)

 

f:id:haimidori:20200512012436j:plain真ん中にヘリポートがあって、その周りをほぼ360度自由に歩けます。

 

f:id:haimidori:20200512012505j:plain新宿方向

 

f:id:haimidori:20200512012539j:plain新宿の高層ビル群

 

f:id:haimidori:20200512012611j:plain新宿の高層ビル群(アップ:*2)

 

f:id:haimidori:20200512012637j:plain信濃町方向

 

f:id:haimidori:20200512012704j:plain信濃町駅前歩道橋(アップ)

 

f:id:haimidori:20200512012800j:plain東京タワー方向

 

f:id:haimidori:20200512012821j:plain東京タワー方向(アップ)

筆者が訪れたのは土曜日のお昼前くらいだったのですが、20人くらいしか入場者がおらず、また天気もよく、周りには遮るものもなく、開放感溢れる場所でした。
筆者は高所が苦手なんですが、ここは恐怖感がほとんど感じられず、そういう方にもオススメです。
この撮影日のように天気のよい日は最高に気分が良いです。筆者は今度はもっと余裕をもってまた訪れたいと思っています。


次は、国立新美術館です。六本木ヒルズから徒歩で10分くらいです。

f:id:haimidori:20200512012848j:plain
国立新美術館入口

この建物の外壁は波打ったかたちで特徴的です。

 

f:id:haimidori:20200512012916j:plain新国立美術館六本木ヒルズからの俯瞰)

先ほどの六本木ヒルズからの撮影で、初めてこの建物の全景が理解できました。

 

f:id:haimidori:20200512012947j:plain

内観(1F)

建物内部はこのような感じです。
あの円錐上のかたちの上のティールームが見えています。

 

f:id:haimidori:20200512013009j:plainサロン・ド・テ ロンド入口

早速、あのティールーム(サロン・ド・テ ロンド:2F)に入ります。(*3)

 

f:id:haimidori:20200512013041j:plain

お昼時だったのですが、ちょうど、作中のあの席が空いていたので、その席に座らせて頂きました。
(今回、店内は空いていたので、この4人掛けの席(ソファー側)に座らせていただきました。左隣は2人掛け席なのでここで間違いないと思います。店内の写真撮影の許可を頂いております)

 

f:id:haimidori:20200512013111j:plainソファー席側から後ろを望む

 

f:id:haimidori:20200512013146j:plain椅子席とその後ろ

椅子席側の後ろに見えているガラスケースは、筆者は映画を見たときには、魚の水槽だとばかり思っていましたが、マカロンなどが入っている保存用の什器でした。

 

f:id:haimidori:20200512013212j:plain運ばれて来たお水のグラス(青色がきれい)

給仕の係の女性に映画のパンフレットをお見せして、この場所が登場していることをお教えすると非常に興味を示していました。この方は映画の存在はご存知でしたが、この場所が登場していることは知らなかったようです。

 

f:id:haimidori:20200512013241j:plainメニューの写真

映画のパンフレットに載っていたサンドイッチと完全一致するパンのかたちではありませんでしたので、そのことについてお訊きすると、このお店のサンドイッチは、ずっとこのメニューに載っている2種類(パン、ベーグル)だけであり、作中画像は、ベーグルではなく、パンの方が雰囲気は近いかなとのご意見を頂きました。

早速、サンドイッチセット(ハム&レタスサンドイッチ)を注文します。
オプションは、コーヒーかスープのどちらかですが、当然スープを選びます。(*4)

 

f:id:haimidori:20200512013311j:plainサンドイッチセット

 

f:id:haimidori:20200512013335j:plain作中の雰囲気で

 

f:id:haimidori:20200512013356j:plain

周りも入れて

 

f:id:haimidori:20200512013427j:plainお店の全景(あの席側から)

 

f:id:haimidori:20200512013453j:plainお店の全景(反対側から)

 

f:id:haimidori:20200512013515j:plain展示室入口

この日は、二科展の展示が行われていて、写真部門の展示がありました。
(入口正面に写真の展示があり、作品の撮影禁止の表示があったので、映り込まないように斜めの位置から展示室の入口を撮影しています)

ぜひ、展覧会などをご鑑賞のあとに、このお店のサンドイッチセットを注文してゆったりと作中の雰囲気に浸って頂ければと思います。

 

f:id:haimidori:20200512013550j:plain

(*1: 「四ッ谷」の呼称は駅名単独の名称(「四谷三丁目」駅は該当しない)としてのみ用いられており、地名としては四谷と表記します)
(*2: 六本木ヒルズ屋上からの撮影画像はノートリミングで35mm換算で最大400mm相当です)
(*3: サロン・ド・テ ロンドのHPはこちら
(*4: コーヒーも併せて頼むと、コーヒー単品価格となり割高だったので、それはまた次回に)


(2016年9月3日撮影)

 

映画「君の名は。」舞台探訪(聖地巡礼)(1)四谷三丁目、須賀神社、信濃町駅前

 

f:id:haimidori:20200511235846j:plain

映画「君の名は。」をもうご覧になりましたでしょうか?
筆者はこの記事を書いている時点ですでに5回観ました。
もし、まだご覧になっていらっしゃらない場合には、ぜひ、ご観賞になられてからこの記事をお読みください。
ネタバレ要素を少なめになるように意識はしていますが、記事の都合上どうしても書かざるを得ない内容もあります。また、写真も作中のシーンと同じアングルのものも存在するので、まっさらな気持ちで観たいと考えている方はやはり観賞後にご覧頂ければと思います。
本記事の構成は、まずは登場したシーンの場所の説明となります。
なるべくストーリーの流れが未見者にもわからないように、地域別の構成としました。
今回はいわゆる聖地巡礼に利用できるかたちにしています。(今後の記事においては、背景や作品の考察など、より突っ込んだ内容を考えております。)
なお、住宅地など、登場シーンの実在場所の公開が、居住している方、近隣の方、さらに関係者にご迷惑がかかると想像される場所については、その場所も含めて写真も公開しないことをポリシーとしています。
更に、現時点(映画公開後しばらくの期間:少なくとも2週間~1ヶ月程度)では、カット写真に作中場面の説明は入れないことにします。映画をご覧になった方はどのシーンかは判ると思いますので。

最初はキービジュアルに登場した須賀神社に行ってみます。(この記事の末尾に須賀神社の公式HPのリンクがあります。その中にある案内図の2番の経路を辿ってみます。)

東京メトロ丸の内線四谷三丁目駅で降ります。

 

f:id:haimidori:20200511235941j:plain四谷三丁目駅ホーム

 

f:id:haimidori:20200512000004j:plain交差点近くの地下鉄C出口

 

f:id:haimidori:20200512000050j:plain新宿通りの右側を四谷方向へ2分ほど歩きます。

円通寺坂交差点を右に曲がります。(角にはkinko'sがあります)
この赤い色の舗装がされているところが円通寺坂です。

 

f:id:haimidori:20200512000124j:plain坂の途中から振り返って円通寺坂交差点方向を見たところ

緩い坂道を下っていきます。

 

f:id:haimidori:20200512000205j:plain途中に印象的な岐れ道があります。(あのS社のCMにも出て来ます)

 

f:id:haimidori:20200512000235j:plain振り返って見たところ(郵便ポストが左側に見えます)

 

f:id:haimidori:20200512000358j:plain道なりに進むとS字カーブがあります。

 

f:id:haimidori:20200512000501j:plainそしてほどなく須賀公園という名の交差点に着きます。

 

f:id:haimidori:20200512000527j:plainここを右に曲がると、あの階段が見えます。

 

f:id:haimidori:20200512000628j:plain

階段に近づきます。

 

f:id:haimidori:20200512000653j:plain

階段の下から。

 

f:id:haimidori:20200512000719j:plain右側を登ります。

 

f:id:haimidori:20200512000741j:plain

階段の途中から左手を見ます。

 

f:id:haimidori:20200512000804j:plain上まで登ります。

 

f:id:haimidori:20200512000828j:plain振り返って階段の下を見下ろします。

 

f:id:haimidori:20200512000908j:plainそして、キービジュアルのアングルです。

残念ながら、キービジュアルのような六本木ヒルズなどの建物は見えません。
でも、晴れた日には、作中の雰囲気を十分味わうことができると思います。
(この日は本当にキービジュアルのような素晴らしい青空でした)

 

f:id:haimidori:20200512000943j:plain階段の上の左側に寄れば少し景色が広がるかと思います。(ちょっと広角で撮っています)

 

f:id:haimidori:20200512001019j:plainこの階段を登ったところの右側が須賀神社の境内です。
境内の手前は新宿区立須賀公園となっており、ベンチもあります。

 

f:id:haimidori:20200512001042j:plain奥へ進むと赤い鳥居があります。
作中の糸守の宮水神社の鳥居に少しだけ似てるような気もします。

折角なのでお参りをしましょう。

 

f:id:haimidori:20200512001120j:plainまずは、右手の手水で手や口をすすぎます。

 

f:id:haimidori:20200512001147j:plain拝殿に向かって、お賽銭、鈴を鳴らして、2礼2拍1礼の作法で参拝します。

2礼2拍1礼の作法について、簡単に解説します。
この作法を字面のまま行うといつお願いをしたらよいのかわかりにくいですね。
この拝殿の横に判りやすいイラストがありましたので見てください。

 

f:id:haimidori:20200512001220j:plain

(1)2回お辞儀を深くする
(2)2回手を叩く
この手を叩いたあと、手を合わせたまま、頭を下げつつお願いをします。<ーここがポイント
(3)1回お辞儀をします。

「2礼・2拍・お願い・1礼」ということです。
お辞儀は恥ずかしがらずに深くするとカッコイイです。

ネコが境内にのんびりしているのを見ることができるかもしれません。
筆者が初めてこの神社に訪れたのは、キービジュアルが公開された週の週末だったのですが、ここに上げた写真はすべてそのときのものです。まだ巡礼者はほとんどいない状態でしたので、本当に落ち着いた神社で気持ちがよかったです。

筆者は、公開まで原作本に目を通すことをしておらず、この四谷三丁目から須賀神社に至るまでの道の途中、階段など気になった風景の写真を撮っていたのですが、それらは作品のロケハン気分で撮影していました。
(記事の公開は筆者自身が一切の情報を入れずに観賞したいと考えていたので、同様のお考えの方に配慮して、途中の道筋の画像など、万一その場所が作中に登場することがあると、結果として意図しないネタバレになってしまうかもしれないので、須賀神社の境内も含め、キービジュアル以外は全ての画像を公開まで記事にすることは控えてきました。)

観賞前において、作品の情報を一切何も入れずに新鮮な気持ちで監督のマネをしてロケハンするのは楽しいです。そして、実際に映画を見た時に、「(声を出さずに)あの場所だ!」と観賞中に再確認したり、その街の雰囲気をすでに知っていることによって、登場シーンの場所のよりリアルな感覚を抱くことができるのも映画の楽しみ方の1つのカタチではないかと思います。
さて、この神社の名前の由来は、「すがすがしい(須賀須賀しい)」というところから来ているそうですが、この日は梅雨の合間の本当に清々しい(すがすがしい)天気でした。

 

f:id:haimidori:20200512001254j:plain本殿左側奥に社務所があって、そこへ向かう小径に足を踏み入れたときに、向こうから1匹のネコがゆっくり歩いて来ました。

 

f:id:haimidori:20200512001317j:plain筆者が小さく手招きすると、ネコは安心したように、筆者に向かってどんどん近づいてきて、筆者の足下にまとわりついて離れなくなってしまいました。筆者はしゃがむこともできない状態がしばらく続いたのですが、ようやく少し離れてくれたのでしゃがんでなでたりしました。

 

 

f:id:haimidori:20200512001341j:plain首輪がついていたので、社務所で飼われているのかなと思いました。

須賀神社の巡礼などについて、こちらの記事も併せてお読み下さい。ネコのお話の続きがあります。)

お参りが終わったあとは、階段を登った神社の前の道をそのまま真っすぐ進み、そこを右に曲がります。
大通りに出たら(左門町交差点)、左へ進みます。しばらく行くと、JR信濃町の駅前に着きます。

 

f:id:haimidori:20200512001430j:plain駅の前をそのまま進むと歩道橋が見えます。

 

f:id:haimidori:20200512001529j:plain歩道橋の手前の右手を見ると、代々木のドコモタワー(正式名称:NTTドコモ代々木ビル)が見えます。

 

f:id:haimidori:20200512001557j:plain同じアングルで時間を変えてPVのシーンの再現

では、この歩道橋に登ります。

 

f:id:haimidori:20200512001625j:plain歩道橋の真ん中から、青山通り方向(南側)を望みます。

 

f:id:haimidori:20200512001658j:plain少し引きの画像

 

f:id:haimidori:20200512001730j:plainそして、歩道橋を渡り、反対側の階段を数段降りて振り返ります。

さて、この歩道橋は何度も作中に登場しますが、この歩道橋には行き先表示板はありません。
作中の行き先表示板はこの歩道橋からさらに青山通り国道246号線)方向へ向かって歩いたところにあります。

 

f:id:haimidori:20200512001802j:plain行き先表示板(都道319号線、青山通り近く)

この行き先表示板をこの信濃町駅前の歩道橋に取り付けたようなかたちで登場します。

この作品では、実際の風景に存在するアイテムを合成してカットを作っている場所が多く登場します。いわゆる聖地巡礼的な再現度としては微妙な場合もあるわけですが、作中の雰囲気を醸し出すには、これも有りなのかなと思います。(登場の内容によっては、作者の意図的な改変のような感じもしていますが、それはまた別記事で触れることにします)

須賀神社の公式HPはこちらです。地図は同じHP内のこちらにあります。)

須賀神社周辺:2016年6月26日撮影)
信濃町周辺:2016年6月26日撮影)
都道319号の行き先表示板:2016年8月26日撮影)
(神社の参拝作法イラスト:2016年9月3日撮影)

 

映画「君の名は。」舞台探訪(聖地巡礼)(3)須賀神社周辺の聖地巡礼について

 

f:id:haimidori:20200511232046j:plain

須賀神社は映画「君の名は。」にキービジュアルとしてその階段が登場しており、須賀神社の名前が刻まれた階段脇の石柱も映画に登場しています。また、映画のエンドロールにも協力のかたちで名前が出て来ており、映画パンフレットにもその名前が載っています。

須賀神社は、JR丸の内線の四谷三丁目駅もしくは、JR中央線緩行線)(通称:総武線)の信濃町駅からいずれも徒歩10分程度の場所にあり、すでに訪れた方も多いと思います。

 

f:id:haimidori:20200511232112j:plain

須賀神社前の階段

訪れた方はわかると思いますが、周辺は住宅街です。あの階段脇も一般の住宅です。
先週の週末(9/3土)の午後1時半頃に訪れてみましたが、階段周辺に30~40人くらいの方がいました。高校の制服姿で、三葉のように、髪を赤い紐で結んで撮影をされている女子も見かけました。
神社の参拝をされている方も少なからずおり、特に若い女性の姿が目立ちました。
映画を観たあとはこちらに訪れたくなるのは必然だと思います。

さて、神社脇といえど、ここは住宅街なので、周辺住民に対しての配慮をして頂くのは、大人としてのたしなみですね。撮影に当たっても周辺住民が映り込まないような気遣いも大切だと思います。

 

f:id:haimidori:20200511232147j:plain須賀神社脇の小径

筆者は社務所神職の方に、聖地巡礼についていくつか質問をさせて頂きました。
お答えくださったのは、30代くらいの男性の神職の方です。(お名前は聞きそびれました)
(Q:筆者、A:神職の方)
-------------
Q. 階段の辺りに多くの方がみえているようですが?
A. そうですか、今日は天気もよいですし。(あまり気に留めている様子ではない)
Q. 今は30~40人くらいの方がいましたよ。(映画のパンフを見せながら)この映画ご存知ですか?
A. 知ってますよ、スタンプラリーとかもやってるみたいですね。
Q. 映画はもうご覧になりましたか?
A. まだ、観てないんですが、この映画って、原節子(*1)のあのお話と同じストーリーなんですか?
(あまり、内容については詳しくない様子)
Q. この映画は大人気で、今後、こちらを訪れる方がどんどん増えていくと思います。
A. この神社は登場するんですか?
Q. (ネタバレしないように気をつけながら)はい、とても重要なシーンで出て来ます。階段のところだけで、境内は出ては来ませんが。ぜひ、ご覧ください。本当にいい映画ですから。
Q. (未見の方だったので、パンフレットをチラ見させつつ)パンフレットやエンドロールに須賀神社さんの名前が出て来てるんですけど、制作側から何か協力のお願いとかあったんですか?
A. ここは、いろんなドラマとかのロケ地でよく使われるので、そんなに気にしてないですね。階段のところだけなら、きっと電話かなにかで問い合わせがあったんじゃないかな。境内の中を使う場合には、もう少しお話をしたりするんですけどね。
(と、何気にお話しされて、慣れた様子でした)
Q. この映画はすでに先週末の3日間で60万人も観られており、ここ数年のなかでもトップクラスの人気作品になっています。アニメの聖地巡礼ってご存知なのかわかりませんが、この場所にも多くの方がこれからもいらっしゃると思いますよ。
A. この作品って、新海誠さんのですよね。(新海監督のことをご存知の様子)彼の作品は静かなものが多いから、きっと来られる方は皆さん静かにされてるんじゃないかな。
(この神職の方は、何気に新海作品のことを理解している)
Q. 確かにそうですね。ただ、今回はこれまで新海作品をご覧になられていた方だけでなく、より幅広い方にも観られているので、いろんな方が来られると思います。
A. どのくらいの期間、そういう状況(来訪者が多い)が続くんでしょうか?
Q. 今回の出だしの感じだと半年はこういう状況は続くかもしれませんね。また、海外からも多くの方が来られると思います。
A. そうですか、階段の脇とか住宅なので、あまりずっとそこに居座られるのはアレなんで、神社の境内(階段脇は、区立須賀公園となっている)側に入って頂けるといいかな。

 

f:id:haimidori:20200511232225j:plain新宿区立須賀公園(境内の一部)

-------------
この神職の方は何気に新海作品のことを知ってるのにちょっとびっくりしたのですが、その割に今回の作品についてはあまり詳しくないというギャップもあって、なんか色んな意味で肩の力が抜けてしまいました。
現時点においては、あまり、今回の映画に登場することに対して気に留めているようでもない様子だったのですが、今後どうなるかはわかりませんね。でも、この神職のような方がいらっしゃるので、きっと巡礼者の方々(映画ファンも含めて)は、うまくやっていけると思いました。

作品にもよりますが、聖地巡礼者にあっては一部の自己中心的な方がともすればトラブルを起こしてしまう場合もまれに見られたりするのですが、新海作品のファンの方は皆さん落ち着いて静かに行動されているようなので、この須賀神社の隣接している住宅地域でもルールを守った節度ある行動がされるのではないかと思います。(*2)

神職の方が仰られていたように、長時間ずっと階段の辺りに滞留されていると通行人の方や付近にお住まいの方の迷惑になりかねないので、待ち合わせなど、少し現地に留まっていたい場合は、階段脇の須賀神社の鳥居の手前にある須賀公園に居て頂くのがよいと思います。

この階段は神社の階段ですし、折角ここに訪れたのだから、神社に参拝もされるとよいと思います。
筆者は、いつも神社に訪れると必ず参拝するようにしています。そうすることで清々しい気分になります。


おまけ:初めて訪れたときに社務所の辺りで1匹のネコに出会いました。そのネコのことをこの神職の方に訊いてみました。

 

f:id:haimidori:20200511232259j:plain

Q. 以前に来たときにグレーの毛色のネコに会って、散々まとわりつかれて毛だらけになったんですけど、首輪が付いてたんで、社務所で飼われているネコではないかなと思ったんですが?
A. そこにいますよ(と筆者のすぐ右側を指差す)
(1匹のネコが社務所の入口玄関の板の間に座っていた。筆者から50cmも離れていない)
Q. おお。(びっくりして声にならない声)でも、ちょっと大きいような気がします。毛色ももう少し濃かったような。
A. この子は、触ったりすると、引っ掻いたりするかもしれないので気を付けてくださいね。
(筆者、何気に猫の目の前で小さく手招きすると、そのネコが寄ってきた。顔の辺りを手の甲でなでたりした)
Q. 大丈夫みたいですね。
A. もう1匹飼ってるネコがいるので、前に見掛けられたのはそっちかな。少し小さめで毛色も少し濃いんです。
Q. あ、きっとそっちですね。ちなみに名前はなんていうんですか?
A. こっちがミコでもう一匹がチーコです。チーコはいま出掛けているんだと思います。
Q. 両方とも雌ですよね。
A. そうです。

筆者はミコとチーコの名前を反芻しながら、ミコをなでたりして感慨に浸っていました。
「2匹もいたんだ。」
筆者はネコが好きなので、しかもこの2匹のネコに出会えたことがなんかとても嬉しく思いました。ミコって聞いたときに、みこ=巫女って連想して、
「ああ、三葉だ」
って思ってしまいました。
そしてもう一匹は少し小さかったので「四葉」だと。

「猫の名は。」(^-^)/

f:id:haimidori:20200511232342j:plain

f:id:haimidori:20200511232413j:plainチーコ

聖地巡礼に関して、こちらも併せてお読み頂ければと思います(少々長くて申し訳ありません)

(*1: 「君の名は」の映画化での主役は、岸恵子ですね。原節子の活躍されていた時代とほぼ同じ時代の映画なので、勘違いされていたみたいです。筆者もお話を聞いているときには気が付きませんでした。)
(*2: 公式からも、住宅街での巡礼者のマナーに対するお願いが9月9日に出されました)

(2016年9月3日撮影、チーコは6月26日撮影)
(2016年9月10日加筆)

 

映画「君の名は。」舞台探訪(聖地巡礼)(0)聖地巡礼についてのお願い

 

f:id:haimidori:20200511230024j:plain

キービジュアル第2弾が公開され、その場所が新宿区内の須賀神社であることがわかり、その週末に現地を見に行くことにしたのは6月26日のことです。
さらに、あるシーンの場所(シーンのパーツとしてその場所の一部が使われている)を同日にとある住宅街で偶然に発見しました。
しかし、この場所はどう見ても私有地の中で、そこに立ち入らないと作中シーンのパーツを同じアングルで撮影することができないことがわかり、残念に思うと同時に一抹の不安を感じました。
それは、そこが単に私有地であるということだけでなく、そこには道路から1mほど入ったところ(当然私有地内)に清涼飲料水の自動販売機が存在し、誰でもそこに入って購入できるような微妙な位置だったことです。
筆者はここの場所や画像を公開することによって、ここを訪れる方が増えること、さらにこの私有地内へ入る方もあるかもしれないこと、それらによって住民に迷惑がかかることが避けられないと判断し、この場所は自分の中に留めて一切情報は公開しないことに決めました。

しかし、やはりというか予想どおり、その後、この場所を知らせるブログ記事やそこに立ち入って撮影した画像が公開されてしまいました。正確な場所については住宅街ということもあって明記されてはいませんでしたがその場所へ至るヒントが記されていたので、その場所が多くの人に知られてしまうのも時間の問題でした。(*1)

立ち入りや撮影、掲載許可を得ること以前に、情報の公開がどのような影響があるのかは情報を公開する本人の想像に委ねるしかないのですが、やはり住宅街の情報公開は慎重なうえにも慎重な対応が望まれます。今回は公開前から注目作品であったこと、しかもTVアニメではなく劇場用映画であることも特に勘案すべきことだったと思います。

そして2ヶ月後、筆者は映画の封切り日の初回に鑑賞しました。
映画を鑑賞した後は、それまで避けてきた様々なネタバレ記事やツイートなども改めて確認しました。残念ながら、映画公開後ほどなくその場所の発見を容易にしてしまうような追加情報が公開されてしまい、そのような情報をもとに現地を訪れる方が少数ですが存在しているようでした。

こういう状況を見て、筆者はとりあえず、この建物の管理者へこの作品の状況と今後の起こりうる問題を説明しに行きました。
この建物の管理者の方は聖地巡礼の意味をご存知ないだけでなく、アニメを全く見ない方でしたので、説明には大変苦労しました。(*2)

そして、当然のことながら、この管理者の方は「この場所に立ち入ることは許されない」と明言され、さらにその場所に多くの方が訪れ、滞留されると近隣の方々に迷惑がかかり、最悪、通報されてしまうと言われました。この場所は普通の住宅街ではなく、とある方が住まわれている場所に程近いため、近隣の地区での警戒は他の地区に比べて厳しいものであることを聞かされました。
また、その建物の立地上の構造ですが、道路に接している部分が屋上で、そこは簡単なフェンスで囲まれているだけなので、そこに立ち入り、フェンスに近寄るとそこから落下の危険があると何度も何度も繰り返し懸念の言葉を聞かされました。(この建物は4階建てで、屋上から地上まで10mはあります)
このような事情を知らず、自分ひとりくらい、あるいは、今回だけだからとか、自動販売機でドリンク買ったついでとか、自分に都合のよい理由をつけて、私有地(屋上)の奥まで行かれる方がいないとも限りません。
管理者の方に自動販売機についても訊いてみましたが、あの自動販売機は住人の便宜を図るためのものだそうです。

このように管理者への確認の結果も踏まえて、その場所に立ち入る方によって様々なトラブルが起こらないようにすること、そしてこの場所の危険性を知らせて事故を未然に防ぐ必要性を更に強く感じたので、その場所の存在(場所は明記しません)をやむなく明かすことにしました。
本来ならその場所の存在そのものを明かさない方が情報の拡散を防ぐという意味ではよいのですが、残念ながら、この私有地の場所がわかってしまう情報(画像)を(放置も含めて)拡散し続ける方が現在も数は少ないですが存在しているのと、今後も同様な情報が増えることを懸念して、やむなくこの案件に関して、そこを訪れるかもしれない一般の方への注意喚起をすることにしました。(*3)

以下は、ぼかした表現ですが、そこに行かれた、あるいは通りがかったひとにはわかると思います。
ーーーーーーーーーー
あの自動販売機のある場所の地面がコンクリートの部分(白い部分)は私有地です。
(道路はアスファルトで黒っぽいのですぐわかるはず)
自動販売機はそこに住む住民のためのものとして設置されています。

落下事故の危険があります。絶対にこの場所(屋上)に立ち入ったり、フェンスに触ったり、近寄ったりしないでください。

f:id:haimidori:20200511230046j:plain

参考:私有地との境目の部分と自動販売
ーーーーーーーーーー

さらに、心ある舞台探訪者・聖地巡礼者へお願いです。
この場所の存在(位置情報、画像)を伝えるのは自粛してください。
この私有地の位置情報を伝えること、位置が簡単にわかってしまうような画像を伝える(発信する)のは自粛して頂ければと思います。(*4)
ツイートでそのような情報を見かけても不用意にRTしないでください。
ツイートなどでこの場所の位置が簡単にわかる情報を見かけた場合はRTしないでスルーしてください。
建物の管理者は、この建物の住民、近隣の方へ迷惑がかかることを懸念しています。

(少し表現を変えました)(*5)

この場所をモチーフにした登場シーンと同様の景色を期待されている方へお伝えしておきます。
この場所からは新宿の高層ビル群はほとんど望めません。
作中の画像は他の場所の画像や創作画像などをいくつか合成して作られたものです。

----------------
聖地巡礼の暗黙のルール
 ○住宅街における物件の情報の公開にはプライバシーに十分配慮し、基本的にその場所がわかるような情報(住所、地図、建物名など)の公開はしない
 ○住宅街においては、騒いだり、滞留したり、ゴミを散らかしたりしないよう特段の注意を払ってください。
----------------
当然のことですが、管理者、所有者など関係者からの写真などの掲載拒否(苦情)の反応に対しては、速やかに当該記事、ツイートの削除などの対応をすることをお願いいたします。
そこに住まいをされている方への配慮が最優先となります。
迷惑がかかると、その聖地が失われることにもなりかねません。聖地を守るために必要なことです。
自分の家がある日突然、聖地になってしまったことを想像していただくと理解できると思います。
----------------
新海誠作品を愛する方は、必ずご理解頂けるものと信じております。
お住まいの方の安寧な生活を維持するためであることはもちろんのこと、
あの場所を現状のまま守るためにも住宅地の舞台の情報公開は自粛していきたいと思います。
何か問題が起きると、あの場所が損なわれることにつながりかねません。
また、問題が起きると今後のアニメ制作に影響を及ぼし、実在の場所をモチーフにするアニメ背景が難しくなり、アニメの作品の現実感、存在感にも影響が出ることを筆者は懸念しています。

住宅街での聖地巡礼(舞台探訪)の暗黙のルールは守りましょう。
(プライバシーへの配慮、住民へ迷惑を掛けない、騒がない、ゴミを放置しない)


よろしくお願いいたします。

参考:須賀神社周辺の聖地巡礼についてはこちら
をお読み下さい。

(*1: この私有地の建物の管理者に確認したところ過去も現在も立ち入りも撮影許可もされていないとのことでした。また、大家さんもこの映画のことは知らなかったとのことです。この件に関しては撮影許可を得た時期、方法、許可を得た相手が実質の管理者だったか、そして、その画像の公開の影響などを相手に正しく伝えていたかどうかが気になります。)
(*2: アニメを全く見ないひとの方が多数である世代(年齢)も存在しているのは事実です。むしろアニメを見る方のほうが少数なのかもしれません)
(*3: あくまで私見ですが、もしどうしても訪れたいと思う方はなるべく単独で通りかかる程度にして頂き、滞留をされないようお願いします。複数人でそこを通るとどうしても話し声が出てしまいます。特に夜間は静粛な住宅街において近隣の方に迷惑がかかってしまいます)
(*4: 地方都市などにおける、地域とタイアップしている場合(観光協会などが主導しているなどの場合)において、その現地の方の許諾が出ている物件は当然この限りではありません)
(*5: 最近発売のとある雑誌にこの私有地の近傍の場所(住宅地:所在地は記されていない)の素材に関する記事が載っていました。しかしながら、その記事の情報とこの私有地に関することは別物です。作中で素材となっている実際の住宅地でのマナーを守って頂くことや、この私有地へは絶対に立ち入らないようにして頂くことは最低限のルールですので、皆様の節度ある行動を重ねてお願いしたいと思います)

追記:多くの方にこの件、ご理解ご協力を頂いております。この私有地の管理人に代わりまして、そして1新海誠ファンとして本当に感謝しております。

追記2:この私有地の建物内に立ち入る方がごくわずかですが、いらっしゃるようです。管理人の方からも自制されるよう強く要請されております。よろしくお願いいたします。

参考2:こちらの記事とこちらの記事は、筆者が聖地巡礼のはしりだと考えているスタジオジブリ作品「耳をすませば」の住宅街に点在する聖地や、「耳丘」のことを調べて記事にしたものです。聖地を特定することや、聖地がその後長い年月を経てどうなっていったのかを考えるヒントになるかと思います。また、現在のようなネットの世界(SNS, ブログ)がまだ非常にプアだったときの情報の入手、伝わり方などと比較することで、今回のような大きなヒット作品の聖地が今後どうなっていくかの想像につながると思います。「耳をすませば」の作品がずっと愛されていることと、聖蹟桜ヶ丘がその聖地として存在していることは素晴らしいことだと思います。

(2016年9月8日作成)
(2016年9月11日加筆)

 

映画「君の名は。」舞台挨拶レポート

 

f:id:haimidori:20200511224244j:plain

新海誠監督舞台挨拶レポート (2016年8月26日 於TOHOシネマズ新宿SCREEN9 09:30の回上映後)

(この内容については筆者が自分のメモ書きをもとに書き起したもので、内容については若干不正確な部分があるかもしれません。本文中には表現が微妙に異なったりしている部分があるかもしれませんが、ニュアンスの大きな間違いはないと思っています。もしも、間違い等ございましたら、ご連絡等頂けると有り難いです。また、ネタバレ要素を含んでいますので、未観賞の方は観賞後にお読み頂ければと思います。直接的なネタバレにならないように表現を簡略化したりしてわかりにくくなっているところもあります。ご理解頂ければと思います。)

(後半部に川崎での簡単なレポートもあります。新宿での挨拶に含まれなかった内容もあります。)

 

f:id:haimidori:20200511224340j:plain

東宝映像事業部の弭間友子(はずまともこ)さんが進行役として登壇され、続いて新海誠監督が拍手のなか登壇された。
新海:弭間さんとは3年振りですね。言の葉の庭のプロモーションのとき以来です。

お話の前に弭間さんから撮影OKの件が切り出される。
弭間:新海監督の計らいで、舞台挨拶中の写真撮影OKとなりました。スマホの電源を入れていただいて、写真を撮られてツイッター等で流していただいて構いません。
新海:ツイートする内容については、ネタバレだけはご勘弁頂くようお願いしますね。
(会場の入口には写真撮影禁止のお断りの掲示があったので、この対応には客席の反応はすごく良かったし、みんなスマホやデジカメを取り出してひとしきり撮影大会になった。監督も僕も撮らせてねって仰って、舞台の上から客席に向かって撮影をされていた。この画像のいくつかはツイッターにアップされている)

 

f:id:haimidori:20200511224412j:plain

撮影が終わったあと、監督のお話が始まった。
(以下、弭間さん(=Q)が質問を出し、それを新海さん(=A)が答える形で進められる。)

Q.今回の作品の着想は
A.クロスロード(Z会のCM)からですね。(*1)
「クロスロード知ってる人?」
(と客席に向かって新海さんが質問すると、挙手が結構ある。)
流石、封切り日初回上映に来られる方は訓練されてますね(笑)。(*2)
田中さん(田中将賀)と話して、もっとこの話を拡げられるのではと。(*3)
2014年に川村元気さんと話をして、「君の名は。」の製作へ繋がっていきました。(*4)
この作品「君の名は。」の重要な観点は、
・出会う前の少年・少女を描くこと
・夢で出会うこと(小野小町の和歌にもあるような)
2014年7月に東宝CoMix Wave Filmsに話が上がり、ここから脚本を書き始めていきました。

 

f:id:haimidori:20200511224446j:plain

Q.神木さん(神木隆之介)はどうでしたか?
A.神木クンは、秒速5センチをよく見ているそうです。
客席に向かって「皆さんは何回くらいDVDをみましたか?10回以上のひと?」
(ちらほらと挙手がある。)
神木クンは30回見たんだそうです。30回ですよ!
タカキがカッコイイので、神木クンはいつもタカキのセリフをしゃべっていたそうです。
萌音(上白石萌音)さんについても触れないと。萌音さんは、オーディションのときは、18歳で三葉と同じだったんです。細くて真っすぐで針のような差し込まれる感じがする声でした。その声を聴くと好きになってしまいました。

Q.RADWIMPSの音楽は?
A.1年半前に洋次郎(野田洋次郎)さんのことを川村元気さんに話したら、元気さんから『(僕は)知り合いだよ』って軽く言われた。(TOHOシネマズ川崎では新海監督は「ギョーカイに通じている風なチャラい言い方で『知り合いだよ』と言われた」と発言されてました。)
話を持って行ったときには、もう既に音楽を”お願いする”というよりも、”やるしかない”という雰囲気になってしまっていた。
前前前世スパークルはすぐに決まったけど、OPENING曲と、ENDING曲はなかなか決まらなかった。4、5曲は書いてもらった。これはもう”離婚の危機”(*5)という感じもあった。
でも、同じ方向に向かっているんだという内容のメールを洋次郎さんからもらったりした。僕(新海さん)と洋次郎さんは離れた場所にいるけど、まるで、瀧と三葉みたいな(お互いのことを慮る)感じがしていました。
4曲のVOCALは過剰すぎるかなとも思っています。

 

f:id:haimidori:20200511224521j:plain

来場者の質問コーナー(3名)
Q1. 新宿が舞台として登場するのはなぜ?
(例:須賀神社の階段のところが登場する等)
A.自分が実際に住んでいる場所の近くで、この辺りには自分の生活感があり、瀧の生活感を理解し表現するのに都合がよかった。
作中には何度もすれ違いのシーンを入れてて、須賀神社の階段でもそのすれ違いを演出するのに用いた。
あの場所は四谷の大通り(新宿通り)や外苑大通りからみると、窪地になっていて、眺めがいいところなんです。(*6)

Q2. RADWIMPSのファンの方(女性)
(質問というよりもほとんどRADWIMPSを使われたことの感謝の言葉でしたが(略))
RADWIMPSのリーダーが洋次郎さんではないことを私(質問者)が指摘させて頂きました。
A.ああ、そうでしたね。ずっと、洋次郎さんがいっぱいしゃべるので、洋次郎さんがリーダーだとばかり思っていて、指摘されるまでは知りませんでした。

Q3. ユキちゃん先生と言の葉の庭のユキノさんとのつながりは?
A.はい、意識はしているのですが、2013年の時点では、微妙に時間があっていないので、パラレルワールドの世界の人みたいな感じとして捉えていただければと。

Q.以上で、舞台挨拶が終了ですが、最後に監督からひとことお願いします。
A.僕(監督)は、今日のこの初日の初回の上映の舞台挨拶を楽しみにしてたんです。
よく訓練された方々が来てくれてどういう反応をしてくれるかを知りたかったんです。
今日はどうもありがとうございました。
(舞台挨拶はここまで)


注釈
*1: Z会のCM(クロスロード)の映像はこちら
*2: ”訓練されている”は新海誠の作品をしっかり見ていて掌握している、意識の高いというような意味
*3: 田中将賀さんは、クロスロードのキャラデザを手掛けている
*4: 川村元気さん:映画プロデューサー
*5: うまく折り合いがつかない、一緒にやっていけないの意味
*6: 眺めはいいですが、イメージイラストのように、背景に六本木ヒルズなどの風景は望めませんので。遠景のビル群は合成イメージです。

 

f:id:haimidori:20200511224553j:plain

--------------------
(以下、筆者のコメント)
筆者は、一般公開における最初の質問者(上記Q1)という名誉を結果として与えて頂き恐縮し、感謝しています。
しかしながら、緊張して言いたかったことがうまく伝えられなかったことを少し残念に思っています。
ここに、再度、筆者の質問の前振りとして言葉足らずだった部分の真意を述べさせていただければと思います。

筆者の舞台挨拶での質問(前振りの部分):
(舞台挨拶のときの発言)
ビジュアルイメージの第2弾のあの階段の画像が公開された週の週末にそのモデルの場所(須賀神社の階段)を見つけて、そこで写真撮影してるときにCoMix Wave Films の社長に(偶然)お会いしました。

(実際に言いたかったこと)
ビジュアルイメージの第2弾の階段の画像が公開された週の週末にそのモデルの場所(須賀神社の階段)を探し見つけて、そこで写真撮影してるときに、後ろでスーパーカブに跨がったタオルを首に掛けた新聞配達の方っぽいお兄さんがじっと、こちらの撮影している姿を見ていました。
撮影が一段落付いて、こちらから「ここは映画のシーンに出てくる場所なんですよ」って説明しつつ声を掛けたら、なんとその方はその映画を製作しているCoMix Wave Filmsの社長(取締役)の川口典孝さんと名乗られたのです。
川口さんは新海監督のマネージメントなどをしているとの説明をされました。
(筆者は最初は、コミックスウェーブ?と聞いてコミックスを販売している会社なのかと勘違いしてましたが、その場でWEBでお名前を検索して驚きました。)

----------------------

f:id:haimidori:20200511224627j:plain川口さんから、最初に訊かれたのは、「よくここが判りましたね?」という言葉でしたが、
筆者は、「新宿区ぽいなって、当たりを付けて探してすぐに見つけることができましたよ。」と答えました。
さらに、「そんなことをしている人を少なからず知ってますよ。」と付け加えました。
川口さんからは、「そういう楽しみ方(趣味)っていいな」って言われました。

そして、今度は川口さんに次の質問をさせて頂きました。
筆者:「なぜ、この場所(須賀神社の階段)を選んだんですか?」
川口さん:「僕はここの近くに実家があってよく来るんだけど、新海さんがなんでここを選んだのかは知らないなあ。彼は、『ここに決めたよ』って、あとで報告だけされたんだ。」
このときの質問の続きが、今日の筆者の質問だった訳です。

川口さんには、他にもいろんなお話をお聞きしましたが、今日ここで会って、いろんな話をしたことについて、秘密な内容もあったかもしれないので、その内容は口外(ツイッターなどを含む)しないでほしいと言われました。なのでその他のお話については記しません。

というわけで、今回の映画製作に深く関わっている会社の社長と偶然にもその登場シーンの実際の場所で出会ってお話しをするなどという奇跡のような出会い(出来事)も一切口外せず、ひたすら公開の日を待ち続けました。2ヶ月は長かったです。
今日、そして封切り日の初回にこの映画を観ることができて本当によかったし、予想通りというよりも、予想を遥かに超える作品の素晴らしさに触れることができました。観賞中は涙が止まりませんでした。その涙は哀しいものではなく、魂を揺すぶられる感動の涙でした。
ここに改めて新海監督、製作スタッフ、マネージメントなど作品に関わった全ての方へ感謝の気持ちを伝えたいと思います。素敵な作品をありがとうございました。もちろん、川口さんにも改めて感謝いたします。ありがとうございました。
小説はこれから読みます。関連の冊子(公式ガイドブック)もしっかり読みます。そして、また、これからも何度も何度も映画館に足を運びます。
(もちろん、映画が待ちきれなくて、小説を先に読まれた方も多いでしょう。あるいは予習のかたちで読まれた方も多いかと思います。映画の楽しみ方は人それぞれですが、要は自分のスタイルをしっかり守って楽しめればよいということに尽きると思います。)

舞台挨拶も(すべての映画館で)観賞後の時間に設定されており、同じ回の客席内ではネタバレは基本存在しないので、安心して質問や監督の作品の内容についてお話ができてよかったです。他の映画において、一部の舞台挨拶付きの上映では、効率のために、観賞後と観賞前の回の2回を実施するというやり方が取られているのも見受けられますが、結果、俳優さんの挨拶が中心になってしまうというあまり好ましくない状況もあるようです。今回の舞台挨拶は1館1館監督が上映後にお話をするという丁寧な対応がされており、非常に嬉しく思いました。


おまけ1:
あの階段で撮影をしたあと、須賀神社でお参りをしました。作品のヒット祈願はもとより、作品公開までつつがなく進むようにお願いをしました。
(この須賀神社が本編に出てくるのかは、観賞前では判らなかったので、この須賀神社のことも今までツイート等は一切して来ませんでした。結果、杞憂に終わりましたが)

f:id:haimidori:20200511224705j:plain本殿の向かって右側に社務所がありますが、そこに一匹のグレーの毛色の猫がいるのが見えました。筆者が手招きすると、猫がこちらにどんどん近寄ってきて、筆者のパンツにまとわりついてずっと離れなくなりました。そのため筆者のパンツは毛だらけになってしまいました。

 

f:id:haimidori:20200511224744j:plain

でも、なんで、筆者が招き猫みたいに手招きして、それに応えて猫が筆者にまとわりついたんだろうって不思議に思います。実はこの猫は筆者に何か言いたいことがあったのではないかと。前世はなんだったんだろうって。(この猫は社務所で飼われているようでした)


おまけ2:
筆者は、翌日のTOHOシネマズ川崎での舞台挨拶上映にも行ってきました。

f:id:haimidori:20200511224919j:plain

監督のお話は、前日の内容とほぼ同じでしたが、前日の練習の成果か、この日はよどみなく、また多くの情報をお話になられました。
ここに前日話されていなかった主な内容をレポートに付け加えさせて頂きます。

f:id:haimidori:20200511224947j:plain

---------------------------

新海誠監督舞台挨拶レポート(簡略版)(2016年8月27日 於TOHOシネマズ川崎SCREEN5 09:30の回上映後)

新海監督の発言の要約:
○僕たちの人生はまだ出会っていない人(出来事)との"出会い"の積み重ねである
だから、”可能性の前日”にいる少年、少女の"出会い"(新たな経験、一歩踏み出すこと)の後押しにつながったらいいなと、そんな後押しができるような物語を作りたいと思ってやってきた。
○神木クンはカワイイ
神木クンを使っている細田守さんや宮崎駿さんと自分とどの監督が好きかって訊いたらごまかされた。
彼が三葉になっているときは、内股になって「キャッ」とかセリフを言ってるのをみて、本当に成りきって演じているんだなって。
声に感情が乗っている。目をつぶっていても彼の声だとわかる声のキャラクターがある。
RADWIMPS
前日、テレ朝のMステでRADWIMPSが出演してるのを監督は、スタッフの方と一緒に見て感激してたとの感想をまず述べられました。
客席に向かって「昨日、Mステ見た人?」
(挙手されたのは前方の席の人達を中心に、全体としては2割弱くらいでした。)
僕(監督)は、元々、RADWIMPSが好きだったんです。なので、彼らに曲を作ってもらいたかった。
前前前世スパークルはすぐ決まったんですが、OPENING, ENDINGの曲がなかなか決まらなかった。
やはり、全身全霊を傾けて作った作品を否定されるのはアーティストとしては嫌なことだと理解はしているのですが、作品にマッチしているかの観点での妥協はできないので、その曲を納得いくまで作ってもらうというのは本当に大変なことで何度も"別れの危機"(離婚という表現で前日していた)が訪れたりしていた。
この映画の疾走感もRADWIMPSが作ってくれたものだと思っている。
○スタッフについて
田中さん(田中将賀)というTVアニメの中心にいる人と、安藤さん(安藤雅司)という映画作品の中心(ジブリとか)にいる人の融和により、田中さんのシャープさと映画の普遍性が一体となった、他の映画にないケミストリー(*1)が作り出せた。
背景美術の方々にここで再度お礼を述べたいと思います。

 

f:id:haimidori:20200511225013j:plain

時間が押したので、一般質問は1人だけになりました。
Q. これまでの新海作品は、すれ違いのまま終わってしまうのが通常だったのですが、今回、"これまでとは異なる終わり方"(*2)になっていますが、それはどういう心境の変化なのでしょうか?
A. (雪の)歩道橋の上でのすれ違いシーンは、これまでの新海作品のファンの方のためのものです。(会場、笑いと大きな拍手)。(*3)
最初から、この作品はこれまでの作品とは異なるENDINGにしようと決めていた。それはやはり2011年のあの震災の影響です。
あの震災では多くの人がまた会えればとか、戻れればとかという願いや祈りが本物(嘘偽りのないもの)であることを実感してきました。
なので、そういうことを見て来たから、出会いを大事にしていきたいと思って作品を作りました。そして、そういう作品を作れてよかったと思います。

舞台挨拶の最後に
○次回作について
次は3年後くらいかな。3年って長いですよね。でも大変なんですよ。皆さんも(製作を)やってみるとわかりますよ。(会場:笑)

(監督の製作の長い苦労の連続をみんなに理解してほしかったとの気持ちが現れた瞬間でした。新海監督本当にお疲れ様でした。そしていい映画をありがとうございました。公開されたばかりではありますが、3年後にまた素敵な作品を観られることを期待しています。)

*1: ケミストリーをどういう言葉で説明したらよいのかは正確にはわかりませんが、原義は化学反応ということです。最近は、チームワークなどの結束力を示す言葉として用いられていますが、ここでは、2つの異なる要素が高度に反応して新たなモノ(カタチ)が生成されたという風に捉えるのが適切かなと思います。
*2: ネタバレになるので書きませんね。
*3: このシーンは、これまでのENDINGパターンを愛している新海ファンの皆様へのサービスであるということです。ここで、視聴をやめれば、いつも通りのカタチになりますね。

(2016年8月26日、8月27日撮影、須賀神社周辺の風景は6月26日撮影)

 

コミケ c90 おしながき(2016年夏)

コミケ(c90)のサークル「やきいも」のお品書きです。

1. 新堂写真館のひみつ (B5:フルカラー28p) (500円) (既刊:c89)
「新堂写真館のひみつ」(c89刊行)を引き続き頒布します。TVシリーズ登場の全カット、店内の写真、事典風解説、店内メニューそして世田谷邪宗門だけでなく、邪宗門の姉妹店全ての情報などをこの1冊に。
境界の彼方ファンだけでなく、喫茶店ファンの方にもお勧めいたします。また、世田谷邪宗門と縁の深い作家、森茉莉さんにも触れています。その中ではBL小説の歴史を語るうえでの貴重な事実も記しています。

f:id:haimidori:20200511214410j:plain

f:id:haimidori:20200511214443j:plain

f:id:haimidori:20200511214459j:plain

 

2. 新堂写真館のひみつ(Lite) (B5:フルカラー4p) (フリーペーパー) (新規:c90)
「新堂写真館のひみつ(Lite)」(2016年夏コミ特別編集版)として作成したフリーペーパーです。内容は既刊でできなかった登場カット、邪宗門内の写真の解説を中心に、既刊の刊行以降の出来事、アクセス案内、店内の見取り図など盛りだくさんの内容です。
この冊子は、既刊の「新堂写真館のひみつ」の補完の位置づけでもあるので、本誌をご購入の際は必ず添付させて頂きます。

 ◎この冊子は単独でも当スペースで配布(無料)いたしますので、ご入用の方は遠慮なくお申し出のうえ、お持ち帰り下さい。
(「境界の彼方ファンです。ペーパー下さい」と言っていただければスムーズです)

f:id:haimidori:20200511214525j:plain

f:id:haimidori:20200511214540j:plain

 

3. 正誤表(モノクロ1p)
 「新堂写真館のひみつ」の正誤表を作成しています。ご案内が遅れて申し訳ありませんでした。
  昨年末のコミケ(c89)でお買い求めの方で、正誤表が未入手の方はぜひ申し出てください。
  お渡しさせていただきます。(それ以降の頒布においては付属しています)
  なお、夏コミ(c90)終了後に、PDF版をネット上でダウンロードできるようにいたします。

f:id:haimidori:20200511214558j:plain

以上です、よろしくお願いいたします。    
(2016年8月11日)    サークル「やきいも」代表:グルミット

 境界の彼方関連のブログ記事こちらです。本誌と併せてお読みください。

境界の彼方(INDEX:2016)

境界の彼方関連のブログ記事へのアクセスが便利なようにインデックスを用意しました。

1.TVシリーズ関連(世田谷邪宗門編)
1)境界の彼方(世田谷邪宗門へ行ってきた : その1)(2016年3月更新)(記事はこちら
2)境界の彼方(世田谷邪宗門へ行ってきた : その2)(記事はこちら
3)境界の彼方(新堂写真館(世田谷邪宗門)へ行ってきた : その3)(記事はこちら
4)境界の彼方(新堂写真館(世田谷邪宗門)へ行ってきた : その4)(記事はこちら
5)境界の彼方(新堂写真館(世田谷邪宗門)へ行ってきた : 小ネタ編)(記事はこちら
6)境界の彼方(新堂写真館(世田谷邪宗門)へ行ってきた:その5)(記事はこちら

f:id:haimidori:20200511213657j:plain

 

2.劇場版境界の彼方:未来篇(奈良、橿原編)
1)境界の彼方(未来編その1:西大寺、花野寺)(記事はこちら
2)境界の彼方(未来編その2:奈良市街)(記事はこちら
3)境界の彼方(未来編その3:橿原神宮前駅周辺)(記事はこちら
4)境界の彼方(未来編その4:大和八木駅周辺、まとめ)(記事はこちら
5)境界の彼方(未来編その5:長月駅の方位盤の謎解き)(記事はこちら

f:id:haimidori:20200511213717j:plain

 

3.その他の記事
1)境界の彼方(新堂写真館でオムライス!?)(記事はこちら
2)境界の彼方オフ会&邪宗門マスター80歳お誕生会(記事はこちら
3)境界の彼方(劇場版公開と世田谷邪宗門の軌跡)(記事はこちら
4)名瀬ホテル編(現在、執筆中)

f:id:haimidori:20200511213747j:plain

(2016年8月10日現在)

(2021年1月27日リンク先変更)