のんのんびより（第２話：駄菓子屋へ行った）では、小鞠と蛍が駄菓子屋へ行くお話ですが、その駄菓子屋のモデル（高橋駄菓子店）が東京都内にあるというので行ってきました。
北千住から東京スカイツリーライン（旧：東武伊勢崎線）に乗って１つ目の小菅駅から東京拘置所を回るようにして徒歩8分で着きます。
すぐ近くには葛飾区立西小菅小学校があり、子どもが学校帰りにすぐ立ち寄れる場所です。
(西小菅小学校は昭和31年に開校し、当時は741名の生徒数でしたが、平成25年はわずか142名です。西小菅小HPより)
トンネルはありませんし、周りには山も見えません。近くには首都高が見えます。（都会ですね）
ガラスの引き戸が閉まってカーテンが掛かってる写真は、開店前のもの。初めて行ったのが土曜日の午前中でしたが、残念ながら閉まってました。
近くの小学校の登校日の午後ならおそらく開いているのではないかと予想して、１週間後の平日の午後に再度行ってみました。着いたのは午後２時前でしたが、今度はお店は開いてました。この日は11月にしては暖かい日だったせいか、お店のガラス戸も開けられていました。
ガチャガチャはお店の横にありますね
小鞠と蛍が抹茶のかき氷を食べてた辺り
お店の奥の方におばあちゃんが椅子に腰掛けていましたので、声を掛けてみました。
このお店は葛飾区のガイドマップにも載っているお店で、大人のお客さんもたまに来るようです。おばあちゃんとお店のことや、ご近所のこと、昔のこと、おばあちゃん自身のことなどいろいろなお話を聞けました。おばあちゃんは、今年90歳になられたそうです。90歳で駄菓子屋のお店を現役でやっているってスゴイです。前に来たときに開いてなかったことを話すと、いつも午後からお店を開けるとのこと。その日も午後には開いてたんですね。
おばあちゃんにお店のお休みのことを聞いてみると、「お休みはないの」とのご返答。何年か前に先立たれたご主人に「お店は毎日開けなさい」と言われたのでそうしてるとのこと。ちょっと、感激です。（お店は午後１時～午後５時頃のあいだ開けているそうです。あくまで、だいたいの目安ですので。）
平日は小学校の授業が午後３時くらいまであるそうで、それまでは、お客さんがほとんど来ないみたいです。
何が売れますかと訊ねたら、「最近は、飛行機売れてますよ」と。このお店の向かい側は昔は空き地だったらしいです。空き地で飛行機とか飛ばすんでしょうね。「最近、小学校の向こう側にコンビニできちゃったんで、そこで（子ども達は）遊んでるらしいんですよ」とか、ちょっと淋しげ。
この飛行機かな
店の横のガチャガチャを指差して、「今日はね、新しいのを入れたんで、どうかな」って期待してるようでした。
お店の中の駄菓子
おばあちゃんは、昭和23年に田舎から嫁いで来られたそうで、そのときは、この辺りは人家はまばらで、家の前に川が流れていたり、沼が３つあったとか。
ご主人は、「機関銃（きかんじゅう）に行ってた（勤めてた）」そうです。「ん？機関銃ってなんですか？」って訊ねたら、どうも自転車のブランドらしい。後で調べてみたら、機関銃印の自転車って戦前からあるブランドで全国的に販売されてたようです。日本スイフト工業（戦前は、スヰフトの表記）という会社のようです。この日本スイフト工業の千鳥という車種が警察用自転車で、あの葛飾区のヒーロー両津勘吉の愛車だそうです。つまり、このおばあちゃんのご主人は両津巡査の自転車も作っていたということですね。
（この自転車とおぼしきものが、葛飾区の郷土と天文の博物館にも展示されているようですが、おりしも今年の10月から2014年の4月頃まで改装中で閉館しています。後日、見に行きたいと思っています）
おばあちゃんの話によると、お店の南側にこの自転車工場があったようですが、高速道路が作られるときに移転を余儀なくされ松戸に移転したそうです。（後日、調べてみたのですが、どうも高速道路に関連して平和橋通りの整備がなされたようで、その関係での移転だったようです）
おばあちゃんのお店は、昔は駄菓子屋だけでなく、雑貨屋さんだったそうで、今のお店の奥の方はそのなごりがあるみたいです。（現在は建物の1/3くらいのみを使って駄菓子などを並べている）
他にもいろいろお話をお聞きしたのですが、ここには書けない内容なのでこのくらいで。
この日は、２時半くらいにお暇したのですが、３時になって子ども達の下校時にガチャガチャの新商品、見つけてもらえたかなあ．．．
（お店が閉まっている写真は、2013年11月2日撮影）
（お店が開いている写真、店内は、2013年11月8日撮影）
